二世帯住宅について考えたことはあるでしょうか。
二世帯住宅について全く知らなかったという方もいれば、検討中、現在住んでいる方など様々かと思います。
住宅を建てる際に、土地を購入する際に、実家をリフォームする際にもしかしたら考えているかもしれません。
今回は現役リフォーム会社、そして、職人歴30年以上の私が
二世帯住宅についてご説明しようと思います。
家を購入する際に、戸建てとマンション論争があるように
二世帯住宅においてもメリットとデメリットがありますので
ぜひ参考にしていただけると嬉しいです。
目次
二世帯住宅とは
そもそも二世帯住宅とはなんぞや?という方のために。
二世帯住宅とは2つの家族が同じ建物に住める家のことを指します。
超簡単に言うと、アパートも屋根は1つでその中の区切られた空間で生活していますが、それと同じような感じです。
二世帯住宅でもアパートと同じように玄関やキッチンも別といった形で分けることができます。
ただ、アパートには共用部分がなかったり
全く知らない他人が隣に住んでいると思いますが、
二世帯住宅では知っている人(基本的に家族)が住むので違う部分もありますね。
2つの家族が同じ建物に住むことを二世帯住宅という。
これだけ覚えてください!
二世帯住宅の種類については別の記事でお話していますのでこちらをご覧ください。
二世帯住宅のメリット
二世帯住宅にはたくさんのメリットがあります。
今回は3つに分けてご紹介いたします。
二世帯住宅のメリット①
二世帯住宅のメリット1つ目
基本料金の節約になる。
基本料金とは
水道・ガス・電気などの家に住んでいるうえでかかってくる料金には
最低限の価格というのが決められています。
例えば1ヵ月全く使わなくても最低2,000円かかります。みたいな感じ。
そこから使った分だけが毎月請求されているイメージです。
という事は、二世帯住宅は2つの家族で生活しているという事なので
本来であれば2つとも基本料金がかかってくるところですが、
それが一緒になっているので基本料金は1つで、
そこに2家族が使った分だけが請求されるということになるので
何十年という単位で考えた場合にかなりの節約効果が期待できます!
光熱費は節約をしたくても生活に欠かせないところであるため
節約の限度があると思います。
よって、節約効果としてはかなり見込むことができるでしょう。
二世帯住宅のメリット②
二世帯住宅のメリット2つ目
子どものお世話を頼みやすい
家を購入するきっかけの1つに家族が増えたから。とあります。
ワンルームで子どもと生活するには狭いし、将来的に子どもの勉強を考えると子ども部屋を用意したいと思いますよね。
二世帯住宅は何といっても子どものお世話を頼みやすいのがメリットなのです。
というのも、たいていは父母と暮らすというのがメジャーであり、
父母は1階すべてで自分の家族が2階で暮らすのが多いのです。
よく、父母は田舎に住んでいて年末年始しか帰らないという方もいらっしゃいますが、
その場合は子どもを少し見ていてほしいと思っていても難しいですよね。
そんなときに、同じ家に住んでいれば
子どもの保育園へのお迎えを頼んだり、仕事の日には見てもらったり、
緊急で帰らなければいけなくなってしまった時にも
お願いしやすいというのがメリットとしてあげられます。
共働きで大変という方は、子育て経験者の力を最大限に活用するためにも
二世帯住宅というあり方はかなりオススメと言えます。
二世帯住宅のメリット③
二世帯住宅のメリット3つ目
税金など金銭的に優遇を受けられる
住宅、土地がある方は固定資産税という税金を払っているのですが、
1戸の住宅に関してかかってくるものなので
二世帯住宅は2家族が共同生活をしていたとしても
家自体は1戸とするため、通常の半分の額になるという考え方で良いかと思います。
また、連帯納税義務が働きますが、これは2人とも払う必要があるわけではなく
片方のどちらかが決められた金額を払えばよいので割り勘でもお金に余裕がある方でも大丈夫なのです。
また、実家などの戸建て住宅に住んでいるご両親が亡くなった際に家の名義を子どもに変更するとなれば通常は贈与税が課せられます。
しかし、二世帯住宅を共有名義にすることで
贈与税が発生しない可能性があるのです!!
さらに、固定資産税に軽減措置が取られるため、
戸建て住宅にするよりも税金面で二世帯住宅の方がお得になるのです。
二世帯住宅のデメリット
上記で述べたメリットはまだまだここでは収まらないほどメリットもある一方で、
デメリットももちろんあります。
購入してしまってから後悔しても取り返しがつかないので、デメリットをしっかりと考えたうえでどの家にするのか決めることをオススメします。
二世帯住宅のデメリット①
二世帯住宅のデメリット1つ目
プライバシーの確保が難しい
単純にアパートに住んでいる方、住んだことがある方は経験したことがあるかもしれませんが、
隣や上下に住んでいる方の声や生活音が聞こえるということです。
もちろん、二世帯住宅ですので、上下で分けるのか半分で分けるのかはその家族によってさまざまですが生活音や足音はまず聞こえると考えて良いかと思います。
ただ、これは二世帯住宅のみに限りません。
そして、これは二世帯住宅の種類によっても変わりますが、
例えばリビングやキッチンが1つの場合はくつろぐ場所が同じという事になります。
それがもし自分の両親ではない場合、
多少は気を使いながら生活しないといけない可能性があります。
くつろいでいる時間、食べているおやつ、昼寝、などなど
共通の場所でしていることはプライベート関係なく
一緒に住んでいる誰かにいつみられてもおかしくありません。
完全に分けてしまえば話は別ですが、1か所でも共通スペースがあれば、
プライベートの確保は難しいかもしれません。
二世帯住宅のデメリット②
二世帯住宅のデメリット2つ目
建設費用が割高になる(キッチン、お風呂別だとその分設備代がかかる)
1戸建ての場合、一般的な家庭であれば
キッチン・洗面所・玄関・寝室は1つ。
しかし、二世帯住宅で完全分離タイプの場合は
キッチン・洗面所・玄関・寝室は2つ必要になります。
ということは
その分、コンロやユニットバス、トイレという家の施工以外にも
必要な設備をそろえなければなりません。
安いものであれば1つ30万円からありますが、せっかくの家を購入した際であれば
お金はもちろんですが自分が気に入ったものを使いたいという方は大勢いらっしゃいます。
100万円するものが2つ必要になれば、1戸建ての倍なので
建設費用が高くなるという事になります。
単純に土地や建物の大きさに合わせて施工費用も変わることから
二世帯住宅は費用が割高になることが考えられます。
二世帯住宅のデメリット③
二世帯住宅のデメリット3つ目
ローンや売却などの金銭トラブル
二世帯住宅は2つの家族が住む家なので
お金に関するトラブルが1番怖いですよね。
ローンをどちらかが組むとなればその方が全て背負うのですが
ペアローンのように2人でローンを払うとなれば、
問題は起きやすいのです。
それは。
売却時のトラブルです。
家を売る際にはどちらがいくらもらうかという問題は必ず出てきます。
穏便に話し合いで決まることもあれば、
裁判等を通して決まる場合もあるような大切で難しい問題ですね。
どちらかが、多く払ったから、売却時も多くもらう、などは
あらかじめ家を購入する際にしっかりと契約書を作っておく必要があります。
少しでも将来考えられるトラブルがありそうならば、
事前に対策することが重要です。
そのため、買った際に売却のことまで考えて冷静に話し合って売却価格の契約書を結びましょう。
これは、大事な家族だからこそ、
お金の問題で縁が切れてしまわないためにも実施を心がけていただきたいです。
まとめ
二世帯住宅のメリットとデメリットを3つずつご紹介いたしました。
理解できるところや出来ないところがあるかもしれません。
また、住んでみないことには分からないこともたくさんあるかと思います。
だからこそ、事前に分かる場所だけでもしっかりと抑えておくことで最小限のリスクにしておくのが最善策かと思います。
二世帯住宅のメリットとデメリットをしっかりと踏まえたうえで
自分たちの家族はどのような生活のあり方をするのが良いか、
自分の家族、また一緒に住もうかと検討しているご家族と慎重に話し合ってみてください。
プライバシーをしっかり分けて考えながらも
超がつくほどのメリットである子どもの面倒などは一緒に見てもらう。など
デメリットを極限までへらしつつ
メリットを最大限生かす生活ができれば
二世帯住宅はかなりオススメです!
デメリットの部分はケンカや裁判沙汰にならないために契約書を作っておくだけでも安心材料の1つになります。
どうか、皆様の生活が笑顔で楽しいものになりますように。
deerhouseでは
お客様の笑顔が増える家づくりにこだわっています。
住宅リフォームはもちろん、ささいなお困りごとや相談、分からないことの質問などお気軽にご連絡ください!